使っていた人が、いますぐやること
- 1
この病院を受診したことがある人病院から届いた書面の内容を確かめる。不明な点は病院の専用ダイヤルに相談する
- 2
全員病院が電話でカード番号やパスワードを聞くことはない。病院を名乗る不審な電話・SMS・はがきには応じない
- 3
医療機関・介護施設保守業者が使うVPN装置やリモート接続の一覧を作り、更新と接続元の制限ができているか確かめる
被害にあっているときの手順を見る →
漏れた可能性がある情報患者:患者ID、氏名、性別、住所、電話番号、生年月日。職員など:職員ID、氏名、性別、生年月日
含まれていないものカルテ情報、クレジットカード情報、マイナンバーカード情報の漏えいは確認されていない
いまの状況(続報中)2月23日に院内システム全体のセキュリティ強化を完了。外来・入院・救急は通常どおり。お詫び状の発送は3月19日までに完了
02HOW THEY WERE HACKED
どんなハッキングをされた?
ひとことで2026年2月、日本医科大学武蔵小杉病院(川崎市)のナースコールシステムのサーバーがランサムウェアに感染しました。入口は、医療機器の保守のために置いていたVPN装置でした。最初は患者約1万人分とされましたが、その後の調査で約13万人分と職員など約1,700名分の個人情報の漏えいが分かりました。電子カルテなどの基幹システムへの不正アクセスは確認されておらず、診療は通常どおり続けられました。
1日本医科大学武蔵小杉病院 ・ ナースコールシステム医療機器保守用VPN装置からのランサムウェア攻撃
VPN機器の侵入とは →
- STEP 1VPN装置から侵入
1月26日、医療機器の保守用のVPN装置の脆弱性(弱点)を突いて入り込んだ
- STEP 2病棟の端末を経由
1月29日、病棟の端末を通ってナースコールのサーバーに届いた
- STEP 3データを盗む
サーバーの中のデータベース(患者の基本情報)が盗まれた
- STEP 4暗号化と公開
サーバーがランサムウェアに感染。盗まれたデータは攻撃者のリークサイト(暴露サイト)で公開された
くわしい内容を見る ↓
手口攻撃者は、医療機器の保守のために外とつないでいたVPN装置の脆弱性を悪用して、病院のネットワークに入りました。そこから病棟の端末を経由してナースコールシステムのサーバーに届き、データベースを盗み出しました。ナースコールのサーバーには、入院したことがあるかどうかに関係なく、患者の基本情報が更新のたびに自動で送られてたまる仕組みがあり、このため漏えいの範囲が広がりました。
- 侵入
- 1月26日(VPN装置から)。1月29日にナースコールのサーバーのデータベースが盗まれた
- 発覚
- 2月9日午前1時50分ごろ。ナースコール端末の動作不良から
- 公表
- 2月13日(第1報)。2月27日の第5報で範囲を更新、4月9日の第7報まで
- 漏えいした人数
- 患者 約13万人、職員と2021年以降の臨床実習医学生 約1,700名(第1報では患者約1万人)
- 情報の種類
- 患者:患者ID、氏名、性別、住所、電話番号、生年月日。職員など:職員ID、氏名、性別、生年月日
- 含まれないもの
- カルテ情報、クレジットカード情報、マイナンバーカード情報の漏えいは確認されていない
- 攻撃を受けた機器
- ナースコールシステムのサーバー3台、病棟端末1台、保守用VPN装置1台
- いまの状況
- 2月23日に院内システム全体のセキュリティ強化を完了。外来・入院・救急は通常どおり。お詫び状の発送は3月19日までに完了
- ナースコールシステム
医療機器保守用VPN装置から侵入される(後の調査で判明)
- ナースコールシステム
病棟端末を経由して、サーバーのデータベースが盗まれる(後の調査で判明)
- ナースコールシステム
ナースコール端末の動作不良でランサムウェア攻撃が判明。システムを遮断し、文部科学省・厚生労働省・警察へ報告
- 病院
厚生労働省の初動対応チームが派遣され、外部との接続を停止
- 病院
個人情報保護委員会へ報告
- 病院
第1報。記者会見を開き、対象の患者への書面の送付を始める
- 病院
新たに約12万件の漏えいを確認
- 病院
院内システム全体のセキュリティ強化を完了
- 病院
第5報。患者約13万人と職員など約1,700名の漏えい、リークサイトでの公開を公表
- 病院
第6報。お詫び状の発送が3月19日までに完了したと公表
- 病院
第7報。問い合わせ窓口の電話番号の切り替えを案内
遮断と報告システムを遮断し、文部科学省・厚生労働省・警察・個人情報保護委員会に報告
個別の連絡対象の患者に院長名の封書で知らせ、3月19日までに発送を完了
相談窓口専用ダイヤルを開設(4月13日以降は 070-3084-1910)
技術の対策VPN装置の弱点への早い対応、外部接続を使うときだけつなぐ運用、接続元の制限、全パソコンの管理者パスワードの変更。多要素認証の導入も検討
体制と教育病院長直属の医療情報の安全管理の体制を強化。フィッシング対策や医療機器導入時のセキュリティ確認などの職員教育