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HACKING CASE ・ 続報中 ・ 2026年11月2日17時の公式発表(第25報)時点

root@se-curity:~/hacking$ cat ./jirei/arcadia.md

アルカディア(SpeeCAN RAIDEN)の不正アクセス(2026年10月公表)

株式会社アルカディア ・ 自治体向けの防災・消防のクラウドサービス

自治体の防災メールなどの一斉配信サービス「SpeeCAN RAIDEN」に不正アクセス。メールアドレス約313万件に漏えいの可能性、142万通の詐欺メールも

  • ソフトの弱点
  • 総当たり攻撃
  • バックドア(裏口)
  • 委託先への攻撃
  • 個人情報の漏えい
  • 詐欺メールの送信
  • データの改ざん
  • 業務停止
  • 約3,136,000件漏えいの可能性があるメールアドレス(推定。電話番号約105,000件、FAX番号約15,000件)
  • 1,423,428通システムから外へ送られた不正メール(フィッシング詐欺の疑い)
  • 9,020件NET119で漏えいの可能性があるメールアドレスに結びつく個人情報
  • 約52時間一部のサーバー(raiden3・s2)を緊急停止した時間
01
CHECK FIRST

まず、ここだけ確認

使っていた人が、いますぐやること

  1. 1
    自治体の防災メールや学校の連絡メールに登録している人

    住んでいる自治体や学校がSpeeCAN RAIDENを使っているか、公式サイトで確かめる

  2. 2
    自治体の防災メールや学校の連絡メールに登録している人

    自治体や防災、カード会社を名乗るメールでも、氏名・住所・パスワード・口座情報の入力を求めるものはURLや添付ファイルを開かない

  3. 3
    SpeeCAN RAIDENを使う自治体・学校の担当者

    ログインパスワードを変え、ログイン時の2段階認証を設定する。LINE・X・Facebookとの連携は案内に沿って設定し直す

  4. 4
    全員

    同じメールアドレスで使っているサービスのパスワードが使い回しなら、別々のものに変える

被害にあっているときの手順を見る →
漏れた可能性がある情報

SpeeCAN RAIDENでメールアドレス約3,136,000件、電話番号約105,000件、FAX番号約15,000件(推定)。全サービスが漏えいの可能性の対象。NET119は9,020件、119RAIDENはメールアドレス約97,000件、電話番号約17,000件、FAX番号約400件

含まれていないもの

クレジットカードなどの決済情報(扱っていない)。NET119の要配慮個人情報(既往歴など)。映像通報

いまの状況(続報中)

全サービスは10月15日15時10分に復旧。外部機関による脆弱性診断とダークウェブ調査を行っており、結果は後日報告するとしている

02
HOW THEY WERE HACKED

どんなハッキングをされた?

ひとことで

2026年10月11日、自治体の防災メールや学校の連絡に使われる一斉配信サービス「SpeeCAN RAIDEN」に第三者が不正にアクセスしました。運営するアルカディアは、メールアドレス約313万6千件などに漏えいの可能性があると発表しました(推定)。攻撃者が置いた裏口(バックドア)から、フィッシング詐欺とみられるメールが1,423,428通送られました。緊急通報の「NET119」や消防向けの「119RAIDEN」にも不正アクセスの跡が見つかり、10月下旬にはメール送信の機能を悪用した不正メールも再び送られています。

1
アルカディア ・ SpeeCAN RAIDEN(スピーキャン・ライデン)などファイルの弱点から秘密の鍵を盗まれ、総当たりでログインされた不正アクセス
脆弱性とは →
  1. STEP 1弱点から設定ファイルを取る

    メディアサーバーの弱点(ディレクトリパストラバーサル)を使い、本来見られない設定ファイルを取られた

  2. STEP 2鍵を使ってログイン

    設定ファイルにあったサービスどうしのログイン用の秘密の鍵が漏れ、アカウントIDへの総当たりでログインされた

  3. STEP 3内部の情報を取る

    連絡先やメールアドレスなどの内部情報が取られた。データの一部も書き換えられた

  4. STEP 4詐欺メールを送る

    置かれた裏口から、フィッシング詐欺とみられるメール1,423,428通が外へ送られた

くわしい内容を見る ↓
03
DETAILS

くわしい内容

1
アルカディア

SpeeCAN RAIDEN(スピーキャン・ライデン)など

手口ディレクトリパストラバーサルは、サーバーの中の、本来は見られないファイルを読み出せてしまう弱点です。攻撃者はこの弱点で設定ファイル(config.ini)を取り、そこにあった秘密の鍵を使って、アカウントIDを総当たりで試してログインしました。さらにWordPressに不正なプラグインを入れ、裏口(バックドア)を置いて、大量の詐欺メールを送りました。

侵入
10月11日6時26分にアクセス開始。16時39分に設定ファイルの取得に成功(10月23日の報告書)
発覚
10月11日。報告書では23時40分にデータベースの異常な負荷から検知(ブログでは16時30分に不審な挙動を確認)
公表
10月13日(第1報・第2報)。11月2日の第25報まで
影響の範囲
SpeeCAN RAIDENでメールアドレス約3,136,000件、電話番号約105,000件、FAX番号約15,000件(推定)。全サービスが漏えいの可能性の対象。NET119は9,020件、119RAIDENはメールアドレス約97,000件、電話番号約17,000件、FAX番号約400件
情報の種類
連絡先の名前、メールアドレス、電話・FAX番号、担当者、契約情報、配信履歴の本文。NET119は名前、生年月日、性別、住所、電話番号、メールアドレス、FAX番号など
含まれないもの
クレジットカードなどの決済情報(扱っていない)。NET119の要配慮個人情報(既往歴など)。映像通報
不正メール
10月13日1時17分〜7時16分に1,423,428通(うち少なくとも869,575通は会社が持つアドレス以外への送信)。10月22日〜23日にも、漏れたメール送信APIのアカウントを使った不正メール
いまの状況
全サービスは10月15日15時10分に復旧。外部機関による脆弱性診断とダークウェブ調査を行っており、結果は後日報告するとしている
04
TIMELINE

時系列

  1. SpeeCAN RAIDEN

    6時26分に攻撃者がアクセス開始。16時39分に設定ファイルを取られる。夜にデータベースの異常から不正アクセスを検知

  2. SpeeCAN RAIDEN

    3時ごろに侵入経路をふさぐ。15時20分に個人情報保護委員会へ速報

  3. SpeeCAN RAIDEN

    1時17分〜7時16分に裏口から不正メールを大量に送られる。11時に一部のサーバーを緊急停止し、第1報・第2報を公表

  4. NET119・119RAIDEN

    NET119と119RAIDENにも不正アクセスの跡を確認(第4報)。raiden3のデータベースで改ざんを発見

  5. SpeeCAN RAIDEN

    改ざんされたデータを直し、15時10分に全サービスを復旧。利用者にパスワードの変更を依頼

  6. NET119

    漏えいの可能性がある件数を9,020件と確定(第11報)

  7. SpeeCAN RAIDEN

    不正メールの総数は1,423,428通と報告(第17報)

  8. SpeeCAN RAIDEN

    メール送信APIを悪用した不正メールが再び送られる。連携機能を止め、弱点をふさぐ。利用者に2段階認証の設定を依頼

  9. SpeeCAN RAIDEN

    説明資料と報告書を公開。個人情報保護委員会に代行報告

  10. SpeeCAN RAIDEN

    スマホサイトにログイン時の2段階認証の機能を追加(第24報)

  11. SpeeCAN RAIDEN

    10月22日〜23日の不正メールの原因と対応を報告(第25報)

05
RESPONSE

会社の対応と補償

遮断と停止

侵入経路をふさぎ、攻撃元のIPアドレスを遮断。一部のサーバーを約52時間止めて点検した

パスワードの変更

データベースのパスワードをサービスごとに分けて設定し直した。すべての利用者にログインパスワードの変更を依頼した

2段階認証

ログイン時の2段階認証の機能を用意し、利用者(自治体・学校など)に必ず設定するよう依頼した

弱点の点検

全サービスで脆弱性診断とコードレビューを行った。外部の会社による脆弱性診断とダークウェブ調査も行っている

監視の強化

各サービスの自動の監視を強め、SOC(攻撃を見張る専門の組織)の導入を考えている

関係機関への報告

個人情報保護委員会、総務省近畿総合通信局などへ報告し、警察と協議。契約する自治体などの代わりに個人情報保護委員会へ報告(代行報告)した

06
PROTECT YOUR COMPANY

同じことを自社で防ぐには

自社のセキュリティレベルを無料で診断する(18問・3分)
07
ABOUT THE COMPANY

どんな会社?

インターネットを使ったクラウド型のサービスを提供する会社で、地方自治体や官公庁を中心に2,000件以上で使われています。主な分野は防災・減災と消防で、日本語の音声合成の技術も持っています。

事業

  • 災害情報の一斉配信(SpeeCAN RAIDEN)
  • 文字による119番通報(NET119)
  • 防災アプリ・地図での情報共有
  • 音声合成
会社名
株式会社アルカディア
設立
1993年(平成5年)6月1日
本社
大阪府箕面市桜井1丁目10番28号
代表者
代表取締役社長 天白 成一
従業員
53名(役員12名を含む)
資本金
9,820万円

出典:会社の公式サイト「会社概要」

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くわしい記事

08
SOURCES

出典

  1. アルカディア「会社概要」
  2. アルカディア「弊社サービスへの不正アクセスに伴う一連の対応について」(第1報〜第25報、2026年10月13日〜11月2日)
  3. アルカディア「【報告書】不正アクセスによる個人情報漏えいの可能性に関して」(2026年10月23日)
  4. 北九州市「不正アクセスにより個人情報が漏えいした可能性のある事案について」(2026年10月14日)

このページは、会社の公式発表と適時開示だけをもとに作っています(2026年11月2日17時の公式発表(第25報)時点、2026年11月4日更新)。被害を受けた会社を責めるものではありません。誤りに気づいたらお問い合わせからお知らせください。

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