Linuxカーネルの「Fragnesia」が悪用の一覧入り。一般ユーザーがroot化、カーネル更新と再起動を
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- 一次資料4件
- セキュリティ図鑑編集部
CVE-2026-46300のCVSS
権限昇格回避策で止めるモジュール
esp4・esp6・rxrpcCISAがKEVに追加
悪用を確認SUMMARY
要点をまとめると
- 01
米CISAは2026年10月28日、Linuxカーネルの脆弱性「Fragnesia」(CVE-2026-46300)を悪用確認済みの一覧(KEV)に加えました。
- 02
サーバーに入った一般ユーザーがroot権限を奪えるもので、CISAはPHPの脆弱性と組み合わせた攻撃にも触れています。
- 03
Linuxサーバーを持つ会社は、各ディストリビューションの修正済みカーネルへ更新し、再起動してください。
この記事をスライドで理解する(6枚)
1 / 6Webサイトや業務システムのサーバーで広く使われているLinuxの中心部分(カーネル)の脆弱性「Fragnesia」が、実際の攻撃に使われていると米CISAが判断しました。サーバーに一般ユーザーとして入った攻撃者が、最高権限のrootを奪えるおそれがあります。
01発表されている事実
Fragnesiaって何?
Linuxカーネルの不具合で、サーバーに入った一般ユーザーがrootを奪えるおそれがあります。CISAが10月28日に悪用を確認しました。
CVSS 7.8。修正済みカーネルを公開
悪用を確認。PHP2shellとの組み合わせに注記
- Ubuntu
CVE-2026-46300を公表(優先度High、CVSS 7.8)。各版の修正済みカーネルを順次公開
- CISA
KEVに追加
Ubuntuによると、通信のデータをまとめる処理(skb_try_coalesce)で印が消え、IPsecのESPの処理が、ファイルのキャッシュ(ページキャッシュ)の上で直接復号してしまう不具合です。読み取りしかできないはずのファイルのキャッシュを書き換えられ、権限の昇格や、コンテナからの脱出につながるおそれがあります。CISAは、PHPの脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619、通称PHP2shell)と組み合わせると、Webシェルを仕込んでrootでコマンドを実行できると注記しています。
02自社が対象か確かめる
どうやって確かめるの?
サーバーで uname -r を実行してカーネルの版を見て、使っているディストリビューションの修正版と比べます。
6.8.0-124.124より前は対象
5.15.0-181.191より前は対象
各ディストリビューションの案内を確認
サーバーで uname -r を実行すると、動いているカーネルの版が分かります。それを各ディストリビューションの公表と比べます。Ubuntuの標準カーネルの修正版は次のとおりです。
- 26.04 LTS:7.0.0-22.22
- 24.04 LTS:6.8.0-124.124
- 22.04 LTS:5.15.0-181.191
- 20.04以前:影響なし
Red Hat系(RHEL、AlmaLinux、Rocky Linuxなど)は、Red Hatのセキュリティ情報と各ディストリビューションの案内を見ます。レンタルサーバーの共用プランは、カーネルの更新は事業者が行います。VPSやクラウドのサーバーは、自社で更新する必要があります。
03今すぐやること
更新したら終わり?
更新したら必ず再起動してください。PHPの更新と、見覚えのないファイルがないかの確認もあわせて行います。
再起動しないと新しいカーネルは動かない
esp4・esp6・rxrpcを止める。IPsec VPNは止まる
組み合わせの攻撃を断つ
見覚えのないPHPファイルやユーザー
- カーネルを更新して再起動する。Ubuntuなら
sudo apt update && sudo apt upgradeのあとsudo reboot。再起動しないと新しいカーネルは動きません。 - すぐ更新できない場合の回避策。Ubuntuは、esp4、esp6、rxrpcの3つのモジュールを読み込ませない方法を示しています(/etc/modprobe.d/ に「install esp4 /bin/false」などを書き、モジュールを外す)。ただし、IPsecのVPN(StrongSwanなど)やAFSが使えなくなります。
- PHPも更新する。組み合わせの攻撃を断つため、PHPを修正版にします。
- 侵入の痕跡を調べる。CISAは調査が必要な対象に指定しています。Webの公開フォルダに見覚えのないPHPファイルがないか、知らないユーザーや自動実行の設定がないかを確かめます。
04同じことを防ぐには
サーバーのOSは、アプリと違って更新しても再起動するまで効かないことがあります。月に1回など、更新と再起動の日を決めておくと漏れが減ります。自社のサーバーに穴がないかは、図鑑の「脆弱性診断」で依頼先を比べられます。
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出典(一次資料)4件被害を受けた組織や公的機関の発表だけを出典にしています(2026.10.28に確認)開く
- 1Ubuntu「CVE-2026-46300」 ↗ubuntu.com
- 2
- 3Red Hat「CVE-2026-46300」 ↗access.redhat.com
- 4CISA「Known Exploited Vulnerabilities Catalog」 ↗www.cisa.gov

