鳥取県の環境放射線モニタリングシステムにランサムウェア攻撃。主サーバーが停止し、可搬型の機器で監視を継続
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- 一次資料2件
- セキュリティ図鑑編集部
9月2日に異常を検知
確認は登庁後副監視局の通信も予防で遮断
可搬型で監視を継続システムの復旧時期
9月15日の資料SUMMARY
要点をまとめると
- 01
鳥取県は2026年9月3日、島根原発などの周辺で放射線量を集める環境放射線モニタリングシステムが、ランサムウェア攻撃を受けたと発表しました。
- 02
9月2日午前3時36分に異常を検知し、主監視局のデータが暗号化されて停止。
- 03
予防のため副監視局の通信も止め、可搬型の機器で監視を続けています。
この記事をスライドで理解する(7枚)
1 / 7鳥取県は2026年9月3日、島根原子力発電所と人形峠環境技術センターの周辺で放射線量率などを集めて監視する「鳥取県環境放射線モニタリングシステム」が、ランサムウェア攻撃を受けたと発表しました。庁内に置いていた主監視局(主サーバー)のデータが暗号化され、システムが止まりました。放射線の監視そのものは続いています。
01発表されている事実
鳥取県で何が起きたの?
放射線を監視するシステムの主監視局で、ファイルが暗号化されました。他の県庁システムに影響はないとしています。
午前3時36分に警報メール。主監視局の暗号化を確認
県庁CSIRTを発動し、県警に通報
専用ネットワークで、他の県庁システムに影響なし
予防として遮断。可搬型モニタリングポストで監視
システムが異常を検知し、警報メールを自動で送信。登庁後に担当職員が確認し、保守業者に連絡。保守業者が主監視局のファイルの暗号化を確認
県デジタル局に報告。情報セキュリティ統括管理者(デジタル局長)が現場に急行し、主監視局につながるすべての通信回線の即時遮断を指示。県庁CSIRTを発動し、県警サイバー犯罪対策課に通報
報道提供。システムは県庁の総合行政ネットワークとは別のモニタリング専用ネットワークで動いており、他の県庁システムに影響はない
主監視局の調査を開始(通信ログなどを取得)
副監視局に被害はないが、同じ構成で同じ攻撃を受けるおそれがあるため、予防として通信を遮断。可搬型モニタリングポストを設置して監視を継続
9月15日の県議会常任委員会資料によると、犯行の手口は調査中で、保守業者が県庁CSIRTと県警の協力を得てシステムログを解析しています。復旧時期は未定です。システム内のデータは公開を目的とした測定値で、機密情報や個人情報はないとしています。
02読者への影響
会社にとって何が教訓なの?
本業と分けた専用システムでも狙われること、午前3時36分の警報の確認が登庁後になったことの二つです。
本業のネットワークから分けたシステムでも
午前3時36分の警報も確認は登庁後になった
同じ構成のサイバー攻撃には同時にやられるおそれ
県は、放射線の監視は続いていると説明しています。住民が今すぐ行うべきことは発表されていません。
会社にとっての教訓は二つあります。一つは、本業のネットワークから分けた「専用のシステム」でも狙われることです。もう一つは、夜中の午前3時36分に警報が出ても、確認は登庁後になったことです。人がいない時間の通知を誰が受けるかで、対応の早さが変わります。
なお、主サーバーと副サーバーで二重化していても、副サーバーまで通信を止めることになりました。二重化は機械の故障には強い一方、同じ構成のサイバー攻撃には同時にやられるおそれがあります。
03同じことに備えるには
うちの会社は何に備えればいい?
監視カメラの録画機など専用システムも一覧に入れ、保守業者がどこからつないでいるかを把握してください。
録画機や設備管理なども更新と保守を確かめる
どこから、どのアカウントか。使うときだけ開ける
外部の監視サービスやスマートフォンで受ける
予備とは別に持ち、代わりの手段も決めておく
- 本業とは別に動いている専用システム(監視カメラの録画機、工場の設備管理、測定装置のサーバーなど)も一覧に入れ、更新と保守の状況を確かめる
- 保守業者がどこから、どのアカウントでつないでいるかを把握する。保守用の接続は使うときだけ開ける
- 夜間・休日の警報を、外部の監視サービスやスマートフォンで受けられるようにする
- 予備のサーバーが本番と同じ構成なら、同じ攻撃を受けうると考えておく。予備とは別に、切り離したバックアップを持つ
- 止まったときの代わりの手段(今回は可搬型の機器)を、あらかじめ決めておく
図鑑の「SOC・MDR・SIEM」で夜間も見てもらえる監視サービスを、「取引先から対策を求められた」で委託先との取り決めを探せます。
04今後の発表
システムはいつ直るの?
県は原因を踏まえて再発防止策を講じ、速やかな復旧を目指すとしています。復旧時期は未定です。
原因を踏まえて対策を講じる
復旧時期は未定
県は、原因を踏まえて再発防止策を講じたうえで、速やかなシステム復旧を目指すとしています。
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出典(一次資料)2件被害を受けた組織や公的機関の発表だけを出典にしています(2026.10.30に確認)開く
- 1鳥取県「鳥取県環境放射線モニタリングシステムへのサイバー攻撃」(報道提供資料、2026年9月3日) ↗db.pref.tottori.jp
- 2鳥取県「鳥取県環境放射線モニタリングシステムへのサイバー攻撃について」(地域県土警察常任委員会資料、2026年9月15日) ↗www.pref.tottori.lg.jp

