ひとことで言うと
顧客情報などの大事なデータが、メールやクラウド・USBで外に出るのを見張って止めるしくみ
EXAMPLE
たとえば
マイナンバーやカード番号が入ったファイルを社外にメールしようとすると、送信を止めて管理者に知らせます。
01DLPでできること・できないこと
DLP(Data Loss Prevention)は、顧客情報やカード番号などの大事なデータが、メールやクラウド、USBメモリなどを通じて外に出るのを見張って止めるしくみです。日本語では「情報漏えい対策」と呼ばれることもあります。
DLPは、ファイルやメールの中身を調べ、決めておいた条件に合う情報を見つけます。キーワードや、カード番号のような決まった形の文字の並びなどで判定します。条件に合うものを外に出そうとすると、次のような対応をします。Microsoftの製品の例です。
- 「社外に送ろうとしている中に機密情報があります」と画面に注意を出す。
- 送信や共有を止めるが、理由を書けば本人の判断で送れるようにする。理由は記録に残る。
- 例外なく止める。
- USBメモリへのコピーを記録する、または止める。
- ファイルを決められた隔離場所に移す。
見張る場所は、メール、クラウドのファイル置き場、チャット、パソコン本体などです。製品によっては、生成AIのサービスに機密情報を貼り付ける操作を見張れるものもあります。
できないこともあります。DLPは条件に合うものしか見つけられないため、何を大事なデータとするかを決めないと働きません。紙への印刷や、画面をスマホで撮影するといった持ち出しは防げません。外から入り込む攻撃を止めるしくみでもありません。
02どんな会社に必要か
- 顧客の個人情報、カード情報、マイナンバーなどを日常的に扱う会社。
- メールの宛先間違いや、ファイルの共有設定のミスによる情報漏えいを減らしたい会社。
- 退職する社員などによる持ち出しが心配な会社。
扱うデータが少ない小さな会社では、まずアクセスできる人を絞る、共有の設定を見直す、といった基本から始めるほうが効きます。
03選ぶとき・導入するときに見ること
- 守りたいデータが何で、どこにあるかを先に書き出します。顧客名簿、見積書、マイナンバーなど、種類ごとに見分け方を決めます。
- 最初から止めずに、試しに動かして結果を見ます。Microsoftは、DLPのルールをまず「シミュレーションモード」で動かし、業務への影響を確かめてから止める設定にするよう勧めています。シミュレーション中は、ルールの対応は実行されません。
- 社員への説明をします。急に送信が止まると業務が混乱するため、注意の表示で慣れてもらってから止める設定に移る方法があります。
- 今使っているメールやクラウドに付いている機能で足りるかを確かめます。Microsoft 365などには、契約によってDLPの機能が含まれています。
クラウドの使い方そのものを見張るのはCASBで、DLPと組み合わせて使われます。漏えい対策の全体は情報漏えいの対策にまとめています。