ひとことで言うと
特定の会社や人を狙って、時間をかけて入り込む攻撃
EXAMPLE
たとえば
採用担当に「履歴書です」と添付ファイルを送り、開いたパソコンから社内に入り込みます。狙った相手に合わせて文面を作るので、見抜きにくいのが特徴です。
01標的型攻撃のしくみ
標的型攻撃は、特定の会社や団体を狙って、機密情報やID・パスワードを盗もうとする攻撃です。不特定多数にばらまくメールと違い、相手の業務に合わせて文面を作ります。IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2026」(組織向け)では、「機密情報を狙った標的型攻撃」が5位に入っています。
総務省によると、よく使われるのは次のようなメールです。
- 送り主、件名、あて先、添付ファイルの形、署名を本物に似せる
- 「緊急」「重要」と書いて、すぐに開かせようとする
- 誰でも作れるフリーメールから、マルウェアを仕込んだファイルを送る
- 送り主のアドレスを、実在の会社のドメインに見せかける
使われるマルウェアは新しいものが多く、ウイルス対策ソフトで見つかりにくいのも特徴です。最初の1台に入り込んだあと、時間をかけて社内のほかのパソコンやサーバーに広がっていきます。
02よくある被害の例
- 採用担当に「履歴書です」とファイルが届き、開いたパソコンから社内に入り込まれる。
- 取引先を装った「見積もりの件」というメールから感染し、設計図や顧客リストを持ち出される。
- 大企業の取引先である中小企業がまず狙われ、そこから本命の会社へ入られる(サプライチェーン攻撃)。
03防ぐには
- 「しばらくやり取りがないのに届いた」「直前の話と関係ない」メールは疑います。
- 怪しいメールは開かず、すぐに社内の担当者に報告します。報告した人を責めない決まりにしておくと、早く集まります。
- SPFなどの送信ドメイン認証で、送り主が正しいかを確かめられるようにします。
- ソフトを最新にし、ウイルス対策ソフトを使います。すり抜けたあとの動きはEDRで見つけます。
- 訓練メールで、社員が実際に見分けられるかを試します。
04被害にあったら
開いてしまったら、自分で何とかしようとせず、社内の決まった連絡先にすぐ報告します。総務省は、報告が遅れると被害が広がるおそれがあるとしています。そのパソコンはネットワークから外し、調査が終わるまで使いません。届いたメールは消さずに残し、同じメールがほかの社員にも届いていないかを確かめます。手口と備えは標的型メールへの備えにもまとめています。