ひとことで言うと
使う権利のない人が、他人のIDやシステムの弱点を使って入り込むこと
01不正アクセスのしくみ
不正アクセスは、使う権利のない人が、他人のIDとパスワードやシステムの弱点を使って、サーバーやサービスに入り込むことです。日本では「不正アクセス禁止法」(不正アクセス行為の禁止等に関する法律)で禁じられています。一般に「ハッキング」と呼ばれる被害の多くは、この不正アクセスにあたります。手口や最近の事件はハッキングのまとめで見られます。
入り込む方法は大きく2つです。1つは、IDとパスワードを使う方法です。ツールでパスワードを総当たりで試すブルートフォース攻撃や、よそで漏れたIDとパスワードを使い回すリスト型攻撃があります。もう1つは、OSやソフトの弱点(脆弱性)や設定のミスを調べて入り込む方法です。
入られたあとは、ホームページの書き換え、顧客情報や機密情報の持ち出し、大事なファイルの削除などが行われます。総務省は、侵入したシステムに裏口(バックドア)を作り、そこを足がかりに社内や別の組織を攻撃する例もあると説明しています。会社のメールに入られ、取引先に偽の請求や不審なメールを送られる被害もあります。
02法律で禁じられていること
不正アクセス禁止法は、入り込むことだけでなく、その準備にあたる行為も禁じています。
| 禁じられている行為 | 罰則 |
|---|---|
| 他人のIDとパスワードを使ったり、システムの弱点を突いたりして、無断で入り込む(第3条) | 3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
| 不正アクセスに使う目的で、他人のIDとパスワードを手に入れる(第4条) | 1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
| 正当な理由なく、他人のIDとパスワードを第三者に教える(第5条) | 相手の目的を知っていたときは1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。それ以外は30万円以下の罰金 |
| 不正アクセスに使う目的で、不正に手に入れた他人のIDとパスワードを保管する(第6条) | 1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
| サイトの管理者になりすまし、IDとパスワードを入力させる(第7条) | 1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
罰則は、2025年6月から「懲役」が「拘禁刑」に変わっています。家族や同僚のIDでも、本人や管理者の許可なくログインすれば不正アクセスにあたります。
03防ぐには
- OSやソフトを最新の状態にし、弱点をふさぐ修正プログラムを早めに当てます。
- 機器やサービスの初期パスワードは必ず変えます。
- パスワードは10文字以上で、生年月日や単純な並びを避け、サービスごとに変えます。
- ワンタイムパスワードなどの二要素認証と、ログイン履歴やログインの通知を使います。
- 会社では、使っていないIDを消し、退職や異動のときはすぐにIDの削除やパスワードの変更をします。
04被害にあったら
- まだログインできるなら、すぐにパスワードを変え、ログイン履歴を確かめます。ログインできないときは、サービスを提供している会社に連絡します。
- カード情報を登録していたサービスなら、カード会社に連絡します。ネットバンキングで不正な送金があれば、金融機関に連絡します。
- ログイン履歴などの記録を保存し、最寄りの警察署か、都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口に相談します。前もって電話で日時と持っていく資料を確かめておくと進めやすくなります。
乗っ取りの防ぎ方は乗っ取り・不正ログインの対策にまとめています。
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