GMOの不正アクセスまとめ infoQとお名前.com デスクトップクラウドの経緯と対処
- 20分で読める
- 一次資料37件
- セキュリティ図鑑編集部
infoQで持ち出された個人情報
GMOリサーチ&AI 10月14日影響の可能性があるサーバー
お名前.com デスクトップクラウド全利用者への一律のお見舞金
ほかに損失の補償・特別見舞金懸賞金の窓口に寄せられた情報
10月29日11:30時点(上限100万米ドル)SUMMARY
要点をまとめると
- 01
2026年10月29日20時50分(第16報)時点で、GMOグループの不正アクセスは「infoQ」(個人情報89万4,082件の持ち出し)と「お名前.com デスクトップクラウド」(FX口座のログイン情報の流出・脅迫)の2件です。
- 02
デスクトップクラウドの利用者は、別の端末から取引口座のパスワードを変え、二段階認証を設定してください。
そもそも不正アクセスとは?
使う権利のない人が、他人のIDやパスワード、システムの弱点を使って、勝手に入り込むことです。
たとえるなら盗んだ合鍵で、他人の家のドアを開けて入るようなもの。法律で禁止されている犯罪です。
- 1IDや弱点を手に入れる盗む・推測する・弱点を突く
- 2勝手に入る本人になりすましてログイン
- 3盗む・壊す・使う情報の持ち出しや悪用
警察庁「不正アクセス対策」の説明をもとに、やさしく言い換えています。
この記事をスライドで理解する(7枚)
1 / 72026年10月、GMOインターネットグループの2つのサービスで不正アクセスが発表されました。アンケートサイト「infoQ」と、FXの自動売買によく使われる「お名前.com デスクトップクラウド」です。お知らせは2件あわせて20本近くあり、追いかけるのが大変です。この記事は、それを1本にまとめたものです。各社の公式発表と適時開示だけを使い、2026年10月29日12時40分時点(第15報)までの内容を反映しています。
攻撃者とGMOのやりとり(80億円の要求、懸賞金、犯人サイトの停止、独自調査)は、GMO vs ハッカー|80億円の要求を拒否、懸賞金と独自調査で対抗した全経緯にまとめています。
01ひと目でわかる全体像
GMOの事件、いろいろありすぎて分からないよ…
大きいのは2つです。アンケートサイトinfoQからの情報の持ち出しと、お名前.comデスクトップクラウドでFX口座のログイン情報が盗まれた件です。
会員情報894,082件が持ち出され、ポイントも勝手に交換された
保存された取引口座のログイン情報を盗まれ、脅迫と情報の公開へ
自社のサービスで起きたものではないと明記
本件による不正アクセスや漏えいは確認されていない
| 対象 | 何が起きた | いつ | 規模 | 今の状況 | 利用者がやること |
|---|---|---|---|---|---|
| infoQ(GMOリサーチ&AI) | ソフトウェアの弱点を突かれ、会員情報を持ち出された。ポイントも勝手に交換された | 10月2日以降に侵入。10月5日に発表 | 個人情報894,082件。ポイント611件・2,869,500円分 | サービス停止中。10月14日の第2報のあと、新しい発表はない | 同じか似たパスワードを使うほかのサービスで、パスワードを変える |
| お名前.com デスクトップクラウド(GMOインターネット) | サーバーに不正なプログラムが置かれ、保存されたFX口座などのログイン情報を盗まれた。脅迫と情報の公開へ | 10月20日に発見。10月21日に発表 | 影響の可能性があるサーバー26,739件(全プラン)。要求額は約80億円 | 全サーバー停止中。今の基盤では再開しない。犯人サイトは10月28日に停止。懸賞金の窓口を開設 | 別の端末から取引口座のパスワードを変え、全セッションを切り、二段階認証を設定する |
| GMOのFX・証券・暗号資産の会社(GMOクリック証券・GMO外貨・GMOコイン) | デスクトップクラウドの件で問い合わせが増え、お知らせを出した | 10月23日・26日 | この件に関係する不正な操作は確認されていない(各社) | 「自社のサービスで起きたものではない」と明記 | 取引履歴を確かめ、パスキーやログイン通知を設定する |
| ほかのGMOのサービス(ドメイン、レンタルサーバーなど) | 影響は発表されていない | 10月28日の適時開示 | — | グループ各社で確認中。デスクトップクラウド以外への不正アクセスや漏えいは「現時点で確認されていない」 | GMOやお名前.comを名乗る詐欺メールに注意する |
2件は別の会社の、別のサービスです。同じ攻撃者によるものだという発表はありません。
02最新の動き
で、いまはどうなってるの?
10月29日の第16報で、懸賞金の窓口への情報は累計321件。GMOは刑事告訴を含む法的対応をとると改めて表明しています。
ホワイトハッカーが得た情報を警察などへ。懸賞金の情報は270件
OANDA証券とFXTFが10月31日から
上限100万米ドル。6時間で113件の情報
ミラーを含むドメインが午前4時ごろ停止
2026年10月27日19時10分(第12報)より後に出た公式発表です。新しい順に並べます。infoQについては、10月29日に確かめた時点で新しい発表はありません。
- 10月29日 20:50(第16報):懸賞金の窓口に寄せられた情報は、29日18時時点で累計321件(前日から208件増)。攻撃と脅迫に対し、刑事告訴を含む「断固たる法的対応」をとると改めて表明しました。
- 10月29日 12:40(第15報):GMOのホワイトハッカーチームが独自に調べ、犯人の特定につながると考える情報を得た。同日、警察などに出すとしている。懸賞金の窓口に寄せられた情報は270件(11:30時点)
- 10月29日(OANDA証券):10月31日から、MT5へのログインに多要素認証(Google Authenticatorのワンタイムパスワード)を必須にする。デスクトップクラウドの件を受けた対応と明記
- 10月28日 18:20(第14報):懸賞金の窓口に、開設から6時間で113件の情報。Xの関連投稿20件に警告。預かった端末の解析では、マルウェア感染やランサムウェアの痕跡は今のところ見つかっていない
- 10月28日(FXTF):10月31日の週次メンテナンス終了後から、マイページと取引システムのログインに多要素認証を必須にする(お知らせの本文にデスクトップクラウドへの言及はない)
- 10月28日(適時開示):親会社が対応方針を開示。グループのほかのサービスに、この件による不正アクセスや漏えいは「現時点で確認されていない」。費用の総額はまだ算定できていない
- 10月28日 12:00:「GMOサイバー犯罪撲滅・懸賞金」の窓口を開設(上限100万米ドル、約1億5,000万円)
- 10月28日 11:00(第13報):犯人のサイト(ミラーを含む)のドメインが、10月28日午前4時ごろに止まったことを確認
- 10月27日(OANDA証券・FXTF):OANDA証券は「自社のシステムから顧客情報が漏れた事実はない」と説明。FXTFは、該当する可能性のある口座で取引停止などを行う場合があると案内
03時系列(2件をまとめて)
いつ、何があったの?
infoQは10月3日に発覚、デスクトップクラウドは10月20日に不正なプログラムが見つかりました。2件は別々のサービスです。
ポイント交換とサービスを停止
infoQ。894,082件(第2報)
デスクトップクラウド。約80億円の脅迫
補償・お見舞金・代替サービスを公表
攻撃者とみられる者が公開。特別見舞金を公表
犯人サイト停止、懸賞金、情報を警察へ
公式発表に書かれた日時です。「Q」はinfoQ、「DC」はデスクトップクラウドを指します。
- Q
第三者が侵入(後の調査で判明)
- Q
会員の問い合わせで発覚。11:24にポイント交換を停止、14:15に攻撃経路を遮断、15:00にサービスを停止
- Q
個人情報保護委員会に報告し、公表(最大948,498件)。会員にメールで連絡
- Q
ほかのサービスのパスワード変更を求めるメールを送信。警察に相談
- Q
全会員のパスワードを無効化
- Q
第2報。持ち出された件数を894,082件に確定
- DC
利用者の問い合わせを受けて調査を開始
- DC
一部のサーバーに不正なプログラムを確認。新規申し込みとコントロールパネルを停止
- DC
全プランのサーバーを順次停止し、第1報。同日、約80億円を要求する脅迫メールを受信
- DC
13:00に警察に相談。16:59に第2報で取引口座の不正操作の報告を公表。証券・FX各社がお知らせを出し始める
- DC
第3報(16:10)。親会社が適時開示
- DC
第4報(11:50)で外部への持ち出しを確認。お見舞金・損失補償・代替サービスを公表。政府に能動的サイバー防御の適用を要請。第5報で利用者へのお願い
- DC
利用者に端末調査への協力を依頼。代表がブログで経緯を説明
- DC
第6報(21:00)でお願いを再掲。第7報(23:10)で端末の解析開始と、27日正午の攻撃予告を公表
- DC
第8・9報で端末の電源を切るよう依頼。12:30に攻撃者とみられる者による情報の公開を確認(第10報、13:55)。第11報(14:55)で公開サイトを開かないよう警告。第12報(19:10)で特別見舞金と懸賞金を公表
- DC
午前4時ごろ犯人サイトが停止(第13報)。12:00に懸賞金の窓口を開設。親会社が対応方針を適時開示。第14報(18:20)
- DC
第15報(12:40)。犯人の特定につながる情報を警察などに提出へ
04infoQ(インフォキュー)で起きたこと
infoQって何?何が漏れたの?
アンケートでポイントを貯めるサイトです。会員の個人情報894,082件が持ち出され、ポイントも勝手にギフトコードに交換されました。
サイトで使っていたソフトの脆弱性を悪用されて侵入
氏名・住所・電話など。カード情報とマイナンバーは含まない
611件のポイントがギフトコードに。全額補填
安全を確かめてから再開し、パスワード再設定を案内
infoQは、GMOリサーチ&AIが運営する、アンケートに答えてポイントを貯めるサイトです。
手口
同社は、第三者が「当社サイトで使用していたソフトウェアの脆弱性を悪用して侵入した」と確認したとしています。脆弱性とは、ソフトウェアの作りの弱点です(用語集:脆弱性)。どのソフトの、どの弱点かは公表されていません。侵入のあと、会員のポイントがAmazonギフトコードに勝手に交換されました。ギフトコードはすぐ使え、お金に近い価値があります。
漏れたもの・止まったもの
| 項目 | 発表の内容 |
|---|---|
| 持ち出された個人情報 | 894,082件(第1報では最大948,498件) |
| 情報の種類 | 氏名、フリガナ、性別、生年月日、メールアドレス、住所、電話番号、暗号化されたパスワード、会員ID、ニックネーム、保有ポイント数、最終回答日など |
| 含まれないもの | クレジットカード情報とマイナンバー(持っていないため) |
| お金の被害 | 611件、2,869,500円分のポイントが本人の意思によらず交換された |
| 止まったもの | 10月3日からサービス全体を停止。10月7日に全会員のパスワードを無効化 |
会社の対応と再開
- 不正に交換されたポイントは全額を補填し、再開時に本人のアカウントへ戻す
- 再発防止策を講じ、安全を確かめてから再開する。再開時にパスワードの再設定の手続きを案内する
- 調査結果と再発防止策は、改めて公表する(10月29日時点で未公表)
05お名前.com デスクトップクラウドで起きたこと
デスクトップクラウドの方は?
FXの自動売買によく使われていたサービスです。サーバーに保存された取引口座のIDやパスワードが盗まれ、脅迫と情報の公開に進みました。
一部の利用者のサーバーに第三者が設置
取引ツールに保存された口座のIDとパスワード
70を超える証券・FX会社で不正な注文と主張
約80億円を要求。GMOは応じず、情報が公開された
Windowsのパソコン環境をクラウドで貸すサービスです。パソコンを24時間動かす必要があるFXの自動売買(MT4・MT5など)によく使われていました。
手口:保存されたログイン情報が盗まれた
一部の利用者のサーバーに、第三者が「不正なプログラム」を置いていました。持ち主の知らないうちに情報を盗むソフトで、マルウェアとも呼びます(用語集:マルウェア)。サーバーには取引ツールが使う取引口座のIDやパスワードが保存されており、それが取られて使われた可能性があるとしています。第4報では「本サービスのシステムにセキュリティ上の問題が存在し」、情報の外部への持ち出しを確認したとしています。問題の中身は、まだ公表されていません。
グループ代表の熊谷正寿氏はブログで、社内のホワイトハッカー(守る側の専門家)が改善すべき課題を事前に指摘していたものの、対応の「深度とスピードが十分ではなく、攻撃者にその間隙を突かれてしまいました」と説明しています。同じブログで、日本企業約20社を狙った攻撃元で自律型AI侵入テストツール「ARTEX」が悪用されていたとも書いていますが、デスクトップクラウドへの攻撃に使われたという説明ではありません。
脅迫と情報の公開
第4報によると、攻撃者とみられる者は金銭を要求し、応じなければ次のことをすると連絡してきました。
- 国内外の70を超える証券会社・FX会社などで、利用者の口座に不正な注文を続ける
- サービスや、接続した利用者のパソコンの情報を公開し、ランサムウェア攻撃をする(用語集:ランサムウェア)
- 同社のシステムや運用体制の情報を公開する
GMOは要求に「永久に応じません」としています。払っても情報の削除や悪用の防止は保証されない、という理由です。10月27日12時30分に攻撃者とみられる者による情報の公開を確認しました。GMOは、公開された情報には事実と違う内容が含まれるおそれがあるとしています。また、そのサイトを開いた人の情報も攻撃者に取られたことを確認したとしています。サイトのドメインは10月28日午前4時ごろに止まりましたが、同じようなサイトが出れば止める対応を続けるとしています。
影響の範囲と、止まったもの
| 項目 | 発表の内容 |
|---|---|
| 影響の可能性があるサーバー | 26,739件(全プラン)。不正アクセスが確認された件数ではない |
| 影響の可能性がある情報 | サーバー内に保存されていた情報。取引口座のログイン情報、ブラウザに保存したパスワードやメールのログイン状態も含む |
| 含まれないもの | 同社はクレジットカードなどの決済情報をサーバーに持っていない。ただし利用者が自分で保存した情報は含まれる |
| 端末の解析 | 預かった利用者の端末で、マルウェア感染やランサムウェアの痕跡は今のところ見つかっていない(10月28日 第14報) |
| 止まったもの | 新規申し込みとコントロールパネル(10月20日)、全プランのサーバー(10月21日から)。今の基盤のままでは再開しない |
| 被害の総数・総額 | 未公表。親会社は「対象となるお客様の数」などが確定していないため算定できていないとしている |
06自分が影響を受けているか確かめる方法
うちは関係あるのかな?
デスクトップクラウドを使っていたか、そこにIDやパスワードを保存していたかが分かれ目です。infoQの会員なら、同じパスワードの使い回しも確かめます。
解約していても当てはまる
MT4・MT5の自動ログインやブラウザ保存も
公式サイトかアプリで直接確かめる
ほかのサービスで使い回していないか
上から順に答えてください。1つでも当てはまれば、次の「今すぐやること」に進みます。
- デスクトップクラウドを使っていましたか。今は解約していても当てはまります。お名前.comからの登録メールや、カードの明細で確かめられます。
- そのサーバーに、取引口座のIDやパスワードを保存していましたか。MT4・MT5の自動ログインや、ブラウザに覚えさせたパスワードも含みます。
- デスクトップクラウドにつないだパソコンやスマホがありますか。その端末はフルスキャンが必要です。
- 証券・FX口座に、覚えのない注文や出金はありませんか。公式サイトかアプリに直接ログインして確かめます。
- infoQの会員でしたか。そのパスワードをほかでも使っていますか。対象者にはGMOリサーチ&AIからメールが届いています。
- 攻撃者が公開したとされるサイトを開きましたか。開いた端末はフルスキャンしてください。
覚えのない取引を見つけたら、画面の写しと取引履歴を先に保存してください。補償では、取引の日時・内容・損失額が分かる資料を求められます。取引会社に相談した日時と担当者もメモしておくと、手続きが進めやすくなります。
07今すぐやること(立場別)
当てはまったら、何から?
デスクトップクラウドにつないでいない別の端末から、取引口座のパスワードを変えます。ログイン中のセッションも全部切ってください。
デスクトップクラウドにつないでいない端末
取引口座と取引ツール。変えた人ももう一度
できなければ取引会社に頼む
OANDA証券とFXTFは10月31日から必須
接続に使った端末。再利用の前にも
デスクトップクラウドを使っていた人
サーバーにあったIDやパスワードは、すべて知られた前提で動いてください。
- デスクトップクラウドにつないでいない、別の端末を用意する
- その端末から、証券・FX会社の公式サイトに直接入る(メールやSMSのリンクは使わない)
- 取引口座と取引ツールのパスワードを変える。変えた人も、もう一度
- ログイン中の全セッションを切る。できなければ取引会社に頼む
- 取引履歴を確かめ、覚えのない取引は取引会社に連絡する。第三者の不正アクセスだと伝え、取消しや返金を相談する
- 二段階認証を設定する。OANDA証券とFXTFは10月31日から必須にするので、早めに済ませる
- メール・Googleなど、ほかのパスワードも変える。心当たりのない連携アプリ、メールの転送設定、ブラウザの拡張機能を消す
- 接続に使った端末をフルスキャンする。電源を切っていた端末を再び使う前にも、スキャンとバックアップを取る(第14報)
二段階認証は、パスワードに加えてスマホに届く番号なども確かめる仕組みです(用語集:多要素認証)。
infoQの会員
- infoQと同じか似たパスワードを使うサービスで、パスワードを変え、不審なログインの記録がないか見る
- ほかのポイントサイトや通販サイトで、交換履歴に覚えのないものがないか見る
- 覚えのない交換に気づいたら、infoQサポートセンター(infoq-support@gmo-research.ai)に連絡する
盗んだIDとパスワードをほかのサイトで試す攻撃を「リスト型攻撃」といいます(用語集:リスト型攻撃)。使い回しをやめるのが一番の対策です。
FX・証券口座を持つ人(デスクトップクラウドを使っていない人も)
- 取引用に借りたサーバー(VPS)にパスワードを保存しているなら、保存のしかたを見直す
- パスキーや二段階認証、ログイン通知を設定する
全員に共通すること
- 攻撃者が公開したとされるサイトは開かない。リンクの共有や転載もしない。GMOは悪質な拡散に法的措置をとるとしている
- GMOは、パスワードや認証コードを尋ねない。「被害金を取り戻す」と費用を求める連絡にも応じない
- 犯人を自分で探したり、接触したりしない。情報は懸賞金の専用窓口へ(第14・15報)
08補償・お見舞金
お金は戻ってくるの?
全利用者に一律5,000円、不正取引と認められた損失の補償、情報が公開された人への特別見舞金などがあります。申請方法は順に案内されます。
全利用者に一律。被害の有無を問わない
不正取引と認めた取引の差損と手数料など
情報が公開された人に区分ごと。上限300万円
infoQ。再開時にアカウントへ戻す
デスクトップクラウド
| 内容 | 対象 | 案内の時期 |
|---|---|---|
| お見舞金 一律5,000円 | 現在の全利用者。被害の有無を問わない | 10月30日23:59までにメールで案内 |
| 不正取引による損失の補償 | 同社が不正取引と認めた取引の実現損失(差損と手数料など)。相場の変動による損失や、得られたはずの利益は対象外 | 申請方法は11月6日までに公式サイトとメールで案内 |
| GMO特別お見舞金 | 情報の公開が確認された人。基本情報1万円、口座ID・パスワードなど1.5万円、機微な情報2.5万円。合算し1公開につき上限300万円 | 対象者に個別に連絡 |
| 被害に応じたサポート | 情報の公開に関連して被害を受けた人。内容・金額は未公表 | — |
| 新しいパソコン | ランサムウェアの被害を受けた人。被害を確かめたうえで同等の性能のもの | 問い合わせ窓口で受付 |
| 代替サービス6か月無償 | Windows環境を使い続けたい人。本人の同意なく移行はしない | 10月30日23:59までにメールで案内 |
取引会社から返金があれば、その分を差し引いて同社が払います。取引会社が返金に応じない場合も、補償の対象となる損失は同社が払うとしています。お見舞金と補償は別に支払われます。
infoQ
不正に交換されたポイント(2,869,500円分)を全額補填し、再開時に本人のアカウントへ戻すとしています。
09FX会社・証券会社の対応
FXの口座がある会社は何て言ってるの?
GMOクリック証券などは「自社のサービスで起きたものではない」と明記。OANDA証券やFXTFは、10月31日からログインの多要素認証を必須にします。
自社で起きたものではない。関係する不正な操作は確認なし
不正ログインで取引を制限。多要素認証を必須に
デスクトップクラウドはFXの自動売買に使われることが多かったため、取引口座のある会社も10月22日から相次いでお知らせを出しています。
| 会社 | 発表 | お知らせに書かれていること |
|---|---|---|
| GMOクリック証券・GMO外貨・GMOコイン | 10月23日・26日 | 今回の件は自社のサービスで起きたものではないと明記。自社の顧客の口座で、この件に関係する不正な操作は確認されていない。パスキーやログイン通知の設定を求める。GMOクリック証券は11月28日からログインをパスキー認証だけにする |
| OANDA証券 | 10月22日〜29日 | デスクトップクラウドから漏れた可能性のあるIDとパスワードで不正ログイン・不正取引を確認し、取引を制限。自社システムからの情報漏えいはないと説明(10月27日)。10月31日からMT5の多要素認証を必須に(10月29日)。補償はGMOの窓口(03-5456-2560)へ |
| FXTF(ゴールデンウェイ・ジャパン) | 10月22日〜28日 | VPS利用者にパスワード変更を依頼。10月26日、影響を受けた口座に個別に連絡し取引を一時制限。10月31日の週次メンテナンス後から、ログインの多要素認証を必須に |
| AIゴールド証券 | 10月22日・26日 | MT5や自動売買を使う顧客に注意を呼びかけ、自社への影響についてお知らせ |
| あさひマーケッツ | 10月22日 | デスクトップクラウドを使う顧客にパスワードの変更を依頼 |
OANDA証券は、取引用のサーバーを自分で借りている人に、接続の窓口(RDPのポート)を変える、接続元を絞る、ログインの失敗が続いたら止める設定をする、Windows Updateを有効にする、といった対策も勧めています。自分の口座がある会社のお知らせは、公式サイトから確かめてください。パスキーは、パスワードの代わりにスマホの指紋や顔でログインする仕組みです(用語集:パスキー)。
10同じ手口から自社を守るには
うちの会社でも同じことが起きない?
サーバーにパスワードを置きっぱなしにしない、多要素認証を必須にする、ログを見張る。この3つで同じ手口はかなり防げます。
公開サイトの弱点を定期的に調べ、更新を早く当てる
平文で置かず、口座ごとに別のものにする
必須にし、ログイン通知を有効にする
不審なプログラムやログインに早く気づく
| 今回起きたこと | 自社でできる対策 | 図鑑の関係ページ |
|---|---|---|
| 使っていたソフトの弱点から侵入された(infoQ) | 公開サイトの定期的な診断。更新を早く当てる | 脆弱性診断 |
| サーバーに保存されたログイン情報が盗まれた(DC) | パスワードを平文で置かない。管理ツールで保管し、口座ごとに別にする | パスワード管理 |
| 盗んだパスワードで口座に入られた | 多要素認証を必須にし、ログイン通知を有効にする | 多要素認証 |
| サーバーに不正なプログラムが置かれた | 端末やサーバーの不審な動きを見張るEDRを入れる | EDR |
| 利用者の問い合わせで初めて気づいた(両件) | ログを残し、普段と違うログインや大量の持ち出しを見張る。難しければ外部の監視サービスに頼む | SOC・MDR |
| 事前の指摘への対応が間に合わなかった(代表の説明) | 見つかった課題に期限と責任者を決め、優先順位を経営で決める | 脆弱性診断 |
ポイントや取引口座のように、ログインのあとすぐお金に換えられるサービスは特に狙われます。交換や出金のときだけ追加の確認を入れるだけでも、被害を小さくできます。
クラウドのパソコン環境や取引用サーバーを貸す会社は、次の点も見直してください。利用者ごとの環境が互いに切り離されているか。管理用の接続に多要素認証と接続元の制限があるか。事故のとき全サーバーを止める判断を誰がするか。利用者にパスワードを保存しない使い方を案内しているか。事故対応を頼める会社を前もって決めておくと、初動が速くなります(インシデント対応)。
11よくある質問
QGMOのどのサービスがハッキングされたのですか。
2026年10月29日時点で発表されているのは「infoQ」と「お名前.com デスクトップクラウド」の2つです。親会社は10月28日、デスクトップクラウド以外のサービスに、この件による不正アクセスや漏えいは現時点で確認されていないと開示しました。
Qお名前.comでドメインやレンタルサーバーを使っています。影響はありますか。
影響があるという発表はありません。公表された対象はデスクトップクラウド(全プラン)です。ただし、お名前.comを名乗る詐欺メールには注意してください。
QGMOクリック証券に口座があります。危ないですか。
GMOクリック証券は、今回の件は自社のサービスで起きたものではなく、この件に関係する不正な操作は確認されていないとしています。デスクトップクラウドにその口座のパスワードを保存していた人は、上の「今すぐやること」を行ってください。
Qクレジットカード情報は漏れましたか。
infoQはカード情報を持っていないとしています。デスクトップクラウドも決済情報をサーバーに持っていないとしています。ただし、利用者が自分でサーバーに保存した情報は影響の範囲に入ります。
QFXで覚えのない取引がありました。
まず取引会社に連絡し、取消しや返金を相談してください。そのうえでGMOの補償を申請します。申請方法は11月6日までに案内されます。取引の日時・内容・損失額が分かる資料を残してください。
Qデスクトップクラウドはいつ再開しますか。
今の基盤のままでは再開しない方針です。Windows環境を使い続けたい人には、代替サービスを6か月無償で案内するとしています。
Q犯人の情報を知っています。どうすればいいですか。
「GMOサイバー犯罪撲滅・懸賞金」の専用窓口に寄せてください。上限は総額100万米ドルで、支払いは審査で決まります。GMOは、自分で犯人を探したり接触したりしないよう求めています。
QGMOサイバーセキュリティ byイエラエのサイトが簡易版なのは、関係がありますか。
同社のサイトは「広く使われているソフトウェアで脆弱性が公表されたため、予防措置として」一時的に簡易版で運用していると表示しています。今回の2件との関係についての公式の説明は見つかっていません。
QGMOから電話やメールでパスワードを聞かれました。
GMOはパスワードや認証コードを尋ねないとしています。答えずに、公式の窓口(お問い合わせフォーム https://help.onamae.com/contact/、電話 03-5456-2560、24時間受付)で確かめてください。
12今後の予定と更新方針
この先、何が決まってるの?
11月6日までに補償の申請方法、11月28日からGMOクリック証券のログインがパスキーだけになります。新しい発表が出たら更新します。
手続き・代替サービスの開始時期をメールで
OANDA証券(MT5)とFXTF
必要書類・受付期間をメールと公式サイトで
GMOクリック証券のログイン
侵入経路・業績への影響・infoQの再開
- 10月30日23:59まで:お見舞金の手続き、代替サービスの開始時期、移行しない人の契約の扱いをメールで案内
- 10月31日:OANDA証券(MT5)とFXTFでログインの多要素認証が必須に
- 11月6日まで:損失補償の申請方法・必要書類・受付期間を案内
- 平日18:00:懸賞金の窓口に寄せられた件数を専用サイトで更新(犯人の逮捕か国際指名手配まで)
- 11月28日:GMOクリック証券のログインがパスキー認証だけに
- 時期未定:デスクトップクラウドの侵入経路の調査結果、親会社の業績への影響額。infoQの調査結果・再発防止策・再開
この記事は、GMOインターネットグループ各社の公式発表と適時開示が出たときに更新します。まだ分かっていないことは、公式に発表されるまで書きません。最新の状況は、GMOインターネットグループの「重要なお知らせ」(https://group.gmo/info/alert/)で確かめてください。
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出典(一次資料)37件被害を受けた組織や公的機関の発表だけを出典にしています(2026.10.30に確認)開く
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- 2GMOリサーチ&AI「同(第2報)」(2026年10月14日) ↗gmo-research.ai
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- 19GMOサイバーセキュリティ byイエラエ 公式サイト(簡易版運用の告知) ↗gmo-cybersecurity.com
- 20GMOクリック証券「自動売買ツールによるものと考えられる不正取引に関する注意喚起とお願い」 ↗www.click-sec.com
- 21GMOクリック証券「『お名前.com デスクトップクラウド』への不正アクセスに関するお問い合わせについて」 ↗www.click-sec.com
- 22GMO外貨(10月26日) ↗www.gaikaex.com
- 23GMOコイン(10月23日) ↗coin.z.com
- 24OANDA証券(第2報) ↗www.oanda.jp
- 25OANDA証券(第3報) ↗www.oanda.jp
- 26FXTF(10月26日) ↗fxtrade.co.jp
- 27AIゴールド証券(10月26日) ↗www.aigold.co.jp
- 28あさひマーケッツ(10月22日) ↗asahimarkets.co.jp
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- 32OANDA証券(第1報、10月22日) ↗www.oanda.jp
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- 34OANDA証券「MT5多要素認証の必須化について」(10月29日) ↗www.oanda.jp
- 35FXTF「『お名前.com デスクトップクラウド』をご利用のお客様へ」(10月27日) ↗www.fxtrade.co.jp
- 36FXTF「マイページ・GX取引システムログイン時の『多要素認証』必須化のお知らせ」(10月28日) ↗www.fxtrade.co.jp
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