ひとことで言うと
重大な攻撃を未然に防ぐため、国が通信の情報を使って対処できるようにする制度
EXAMPLE
たとえば
2026年10月1日に法律が施行され、基幹インフラの事業者には事故の報告が義務になりました。
01何をしているか
能動的サイバー防御は、重大なサイバー攻撃を、被害が出る前に国が見つけて止められるようにする取り組みです。これを形にした法律が、2026年10月1日に施行されました。正式名は「重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律」で、政府の資料では「サイバー対処能力強化法」と呼ばれています。あわせて関連する法律を直す「整備法」もあります。
政府(内閣官房国家サイバー統括室・内閣府)の資料では、柱を次の3つにまとめています。
| 柱 | 中身 | 時期 |
|---|---|---|
| 官民連携の強化 | 基幹インフラ事業者が資産の届出とインシデントの報告をし、国は持っている脅威の情報を事業者に提供する。協議会を設ける | 2026年10月1日から |
| アクセス・無害化措置 | 確認された攻撃サーバーなどに対し、必要に応じて無害化する | 2026年10月1日から |
| 通信情報の利用 | 攻撃サーバーなどを見つけるため、法的な根拠を設けたうえで通信の情報を使う | 翌年秋から |
守る対象の中心は、基幹インフラの15分野・258事業者です。電力、水道、金融、通信、空港・航空、ガス、石油、鉄道、放送、郵便、クレジットカードなどが含まれます。協議会には、10月1日から約100組織が構成員として加わる予定とされています。
02会社がすること
個人や一般の中小企業に、この法律で新しい義務がかかるわけではありません。ただ、基幹インフラ事業者に機器やシステムを納めている会社、保守を請け負っている会社は、事業者が報告や届出をするときに協力を求められることが考えられます。
- 納めている機器やソフトの製品名・バージョンを、取引先ごとにすぐ出せるようにする
- ログの保存期間を決め、事故の経緯を説明できるようにする
- 事故のときに誰が取引先へ連絡するかを決めておく
取引先から対策を求められたときの考え方は取引先から対策を求められたにまとめています。
03よくある誤解
- 国がすべての会社の通信を見張る制度ではない。通信情報の利用は法律で根拠と範囲を定めたうえで行うもので、始まるのも翌年秋からです。
- 守ってもらえるから自社の対策は要らない、ではない。国の情報提供は基幹インフラ事業者が中心で、一般の会社の被害を防ぐのは、これまでどおり自社の対策です。
- 報告の義務は個人情報保護法とは別。個人データの漏えいがあれば、個人情報保護委員会への報告も別に必要です。
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