LEAKED CREDENTIALS ・ ランサムウェアの入口にも「漏れた認証情報」
root@se-curity:~/hacking$ cat ./credential-leak.md
鍵(認証情報)の漏れとは?しくみ・被害・漏れたら・対策
システムに入るための鍵やパスワードが漏れて、
攻撃者が本物の鍵で正面から入る被害です。
> LEAKED CREDENTIALS の数字
約5割
ランサムウェアの侵入経路に占めるVPN機器(警察庁のアンケート)。漏れた認証情報も使われる
- 1位IPA 10大脅威 2026[組織]「ランサム攻撃による被害」
- 2位同「サプライチェーンや委託先を狙った攻撃」
鍵(認証情報)の漏れとは?
ひとことで言うと
なくした合いカギで正面から入られる
本物の鍵を使うので、ふつうのログインと見分けがつきにくく、気づくのが遅れがちです。
認証情報本人だと示す情報/APIキーシステム同士の鍵
3コマでわかる
- 1鍵が漏れる
ウイルスで盗まれる、ネットに置いたままにする、委託先から漏れる。
- 2正面から入る
本物の鍵なので、ふつうのログインに見えます。
- 3中身を持ち出す
気づかれないうちに、情報を集めて持ち出します。
クラウド・開発の現場で多い
委託先に渡した鍵からも
ふつうのログインに見えて気づきにくい
どうやって被害にあう?
- STEP 1鍵が漏れるウイルス・置き忘れ・委託先
- STEP 2集められる攻撃者の間で出回る
- STEP 3正面から入る本物の鍵でログイン
- STEP 4奥まで進む権限を広げて情報を持ち出す
警察庁は、ランサムウェアの攻撃者が「未修正のぜい弱性や漏えいした認証情報等」を悪用して組織のネットワークに入り込む、と説明しています。
数字で見る
出典:警察庁「令和8年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(2026年9月)/IPA「情報セキュリティ10大脅威 2026」
2026年に公表された事例
14社事例図鑑に載せた会社・団体のうち、この種類にあてはまるもの(公式発表から)
ロードサービスの受付・手配に使う業務システムに不正アクセス。利用者の情報 最大約550万件が持ち出される
メール配信サービス「Cuenote FC」に不正アクセス。49システムから延べ5,162万8,280件の情報が漏えい
クラウドサービスの運用環境に不正アクセス。運用の認証情報を盗まれ、i-FILTER@Cloudなど6サービスの利用者の情報が見られた可能性
アルカディア(SpeeCAN RAIDEN)自治体の防災メールなどの一斉配信サービス「SpeeCAN RAIDEN」に不正アクセス。メールアドレス約313万件に漏えいの可能性、142万通の詐欺メールも
不正アクセスが3件。開発用クラウドから約183万件、社員の業務アカウントの乗っ取りも2件
求人サービス「CINRA JOB」に不正アクセス。クラウドの認証情報を盗まれ、会員21,508名の情報に漏えいのおそれ
被害にあったら、最初にやること
- 1漏れた鍵をすぐ無効にする
パスワードを変え、APIキーやアクセスキーは作り直して古いものを止めます。
- 2使われた跡を調べる
その鍵でいつ、どこから、何をされたか、ログを確かめます。
- 3ほかの鍵も見直す
同じ場所に置いていた鍵や、同じパスワードを使っていた所も変えます。
- 4専門の会社に相談
入られていた場合は、どこまで広がったかの調査を頼みます。
- 5漏れたら報告する
個人情報が漏れたおそれがあれば、個人情報保護委員会へ報告し、本人に知らせます。
鍵を変えるだけでは、すでに仕込まれた裏口は消えません。使われた跡の調査を。
被害にあったときの手順をくわしく →いまからできる備え
対策のサービスを比べる
よくある質問
認証情報とは?
IDとパスワード、APIキー、アクセスキー、証明書など、システムに「本人だ」と示すための情報です。
どうやって漏れるのですか?
パスワードを盗むウイルス、ネット上に公開したままのファイルやプログラム、委託先からの流出、だましメールなどです。
なぜ気づきにくいのですか?
本物の鍵を使うので、ふつうのログインと見分けがつきにくいからです。いつもと違う場所や時間のログインを見張る仕組みが役立ちます。
漏れたら、まず何を?
鍵をすぐ無効にして作り直し、その鍵で何をされたかをログで確かめます。
防ぐには?
二段階認証、強い権限を持つアカウントを減らすこと、鍵をプログラムやファイルに書いたままにしないことが基本です。
ほかのハッキングの種類
出典を見る
- 警察庁「令和8年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(2026年9月)
- IPA「情報セキュリティ10大脅威 2026」
- 事例は、各社の公式発表をもとにしたハッキング事例図鑑から。